バイバイ原発・京都 のブログ

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7月16日の田中委員長記者会見の内容

ネットにアップされている7月16日の田中委員長記者会見の内容をグリーン・アクションで抜粋してみました。

原子力規制委員会記者会見録
● 日時:平成26年7月16日(水)14:30~
● 場所:原子力規制委員会庁舎 記者会見室
● 対応:田中委員長 他
http://www.nsr.go.jp/kaiken/data/h26fy/20140716sokkiroku.pdf


田中委員長:
防災避難計画を作る、そのこと自身は規制委員会、規制庁の仕事ではないので、いろいろな科学技術的な面でお手伝いはしますけれども、実際にそういった計画を作るところは是非、自治体のほうでよく御検討いただきたい。国の方で言えば内閣防災がそれを担当しております。

テレビ東京のオオハマ:
きちんとした避難計画ができるまでは自治体は再稼働に同意すべきではないとお考えでしょうか。

田中委員長:
私どもは再稼働をするか、しないかという判断についてはコミットしませんということを申し上げています。稼働を許可するかどうかということについては、もちろん事業者と、それから、地域の住民の方、それから、政府の考えとか、いわゆる関係者の合意で行われるのであって、そのベースとして私どもの審査があるということかと思います。

朝日新聞のコイケ:
規制委員会の審査というのは、あくまでもその原子力発電所が基準に適合しているかどうかを見ているということで、私はよく記事に書くときには、安全審査とは書かずに、基準適合審査と書いてきたのですけれども、委員長の感覚というか、お考えでは、これはどういう審査と、改めて位置付けを教えていただきたいのです。

田中委員長:
御指摘のとおりです。安全審査ではなくて、基準の適合性を審査したということです。ですから、これも再三お答えしていますけれども、基準の適合性は見ていますけれども、安全だということは私は申し上げませんということをいつも、国会でも何でも、何回も答えてきたところです。

NHKのモトキ:
基準をクリアしてもなお残るリスクというのはどういったものなのかというのを、お聞かせ願えますでしょうか。

田中委員長:
こういったリスクがありますということが分かれば、それに対する対応ができるのですが、一般論として、技術ですから、これで人事で全部尽くしていますと、対策も尽くしていますということは言い切れませんよということです。ただ、現段階で、いろいろなことを今日も後で私の方からもレクチャーしたように、相当のことを考えてリスクの低減化には努めてきたと、そのつもりではいます。

田中委員長:
地元のとか立地地域からの説明の要請があれば、判断が出た時点では我々の判断については説明しますということはちょっと申し上げてきていますが、今、鹿児島川内の方はない、まだ来てくれるなというくらいの感じで、今は立地地域からの説明の要望はないですね。

ロイターのハマダ:
放射能に関することなので、規制委員会が全く無関与ということではないはずなので、その点についてどうなのかということをお尋ねしているのです。

片山長官官房審議官:
内閣府原子力防災担当から、今、具体的にハマダさんが御指摘になったところについて、技術的なアドバイス原子力規制庁に求められているということはございません。

NHKのオカダ:
原発の安全を誰が責任を持つのか、もしくは誰が責任を持つべきなのかという部分、なかなかどの機関に聞いてもやはり明確な答えをいただけないのですけれども、委員長御自身のお考えで結構ですので、原発の安全というのは誰が責任を持つべきなのか、もくは持つのかというところのお考えをお聞きできればと思い
ます。

田中委員長:
これも繰り返しですけれども、安全の第一義的責任は事業者です。それについて、そういうことが適切に行われているかどうかを見ていくのが私どもの役割かと思っています。

TBSのクロカワ:
この規制基準は世界最高レベルだということだったのですけれども、その世界最高レベルの基準に照らして審査して、合格したということは、完全な安全ではないものの、川内原発というのは世界最高レベルの安全性が満たされたということなのでしょうか。

田中委員長:
ほぼ最高レベルに近いと思っています。共通要因事象としてのいろいろな自然災害の厳しさということについては、我が国は世界と比べて飛び抜けて厳しい。一応、そういうものに対する備えを相当厳しく求めているという意味で、最高レベルに近いということを申し上げています。

TBSのクロカワ:
避難計画も規制に入っていませんし、1つのサイトの中に複数の原子炉が入っているという複数立地の話も今回のこの基準では入っていないわけです。それでも世界最高レベルというものは保たれているのでしょうか。

田中委員長:
先程来、避難のことはお答えしているのですが、複数立地についても、複数基の同時被災の場合でも対応できるようにということで、一応、重大シビアアクシデント時の対応策については求めておりますので、そういう評価もやっておりますから、複数立地問題をどう考えるかということはありますけれども、そういう対応はしています。

AP通信のヤマグチ:
国際アドバイザーによる助言の中でちょっと見つけたのですけれども、長期に停止していた原子炉を再稼働させるときの考えられる問題について、準備しておいた方がよいというコメントがありまして、これについては、例えば、どういうことが考えられるのか。例えば、準備するように何か指導されているのかどうか教えていただけますでしょうか。

田中委員長:
先日いらっしゃったときに、これは直接私どもも議論したのですけれども、長期止まっているプラントですので、動いているときの方が比較的安定して動いているということがあるのですけれども、止まっていることによって逆に問題が起きる場合もあります。特に動かし始めはいろいろなことが起こるかも知れないから、十分注意してやった方がいいよという、一般論としてそういう話ですね。

AP通信のヤマグチ:
具体的には何かこういうことが考えられるという可能性であるとか、あるいは事業者に対して、今後、再稼働が視野に入ってきたら、こういうことに注意をすべきですよという指導、あるいは必要な対策について、何か規制の側としてはお考えなのでしょうか。

田中委員長:
おそらく具体的に言うと、ポンプ1つ動かすのだって、ポンプがずっと2年も3年も止まっていた。それを動かすときには、いろいろな問題が起こるかも知れないので、起動前検査とか、そういうことを慎重にやった方がいいのではないかと、そういうことではないかなと私は理解しています。