バイバイ原発・京都 のブログ

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原発再稼働同意表明に対する抗議声明

抗議声明は、京都府下の30キロ圏市町住民有志(全て京都府下7市町である伊根町舞鶴市宮津市綾部市京丹波町南丹市福知山市民の有志)と京都市民有志、そして避難計画を案ずる関西連絡会(広域避難先である関西一円の市民)が発行しています。

抗 議 声 明
高浜町長の原発再稼働同意表明は断じて認められない
http://greenaction-japan.org/internal/151203_takahama_kogi.pdf


以下が全文です。

抗 議 声 明
高浜町長の原発再稼働同意表明は断じて認められない

 本日(12月3日)の高浜町議会において、野瀬町長は高浜原発3,4号機の再稼働に同意しました。私たちはこの同意表明にたいし、満身の怒りを持って抗議し、あくまで再稼働に反対を表明します。

 福井地方裁判所は先に大飯原発の再稼働を差し止め判決、次いで今年4月、「高浜原発を運転してはならない」との画期的な仮処分決定を下しました。決定は、新規制基準に基づく国の審査に合格しても安全性はなんら確保されないと、その理由を具体的に指摘しています。しかし野瀬町長は司法判断に耳を貸さず、国の審査に合格したことをもって安全性が確保されたと強弁し、再稼働の同意に踏み切りました。
福島事故を経験したあとでの今回の同意は、福島原発の事故によって直接間接に命を落とした人々や、いまだに10万に上る避難者、さらには後世の世代が決して許さないでしょう。

 去る11月、京都府下の原発から30キロ圏にある7市町で実施された国や関電の住民説明会では、多くの会場で一般市(町)民を締め出し、所によっては会場からの質問さえ受け付けないという非民主的なものでした。市民が参加できた会場では、避難計画等に強い批判の声があがりました。また、ケーブルテレビ等による市民向けの説明や、視聴者による国への質問と回答もこれからのことです。立地自治体周辺への一方的な説明ですらできていないのに国民の理解が進んだなどと、とうてい言えるはずがありません。世論の大半は原発にも再稼働にも賛成していません。
 先の判決は、人格権に勝るものはなく、これと経済的損得を同列に論じることはできないと断じています。高浜町長は、過疎と向き合いながらも決して原発による「恩恵」を求めない京都府民や滋賀県民の声を聴くべきです。
再稼働を高浜町長や福井県知事だけで決めて、過酷事故が起きれば京都・滋賀の隣接市町をたんに避難の通路とみなす傲慢な姿勢が許されるでしょうか。ここに暮らす住民や避難先市民のくらしと意思は羽よりも軽いのでしょうか。

高い線量で被ばくしたまま、緩い基準のもとで除染されずに避難する高浜町民も、持ち込まれる放射能によって2次被ばくする避難先住民の健康も、町長は考慮しなかったのでしょうか。
避難の足となるバスの確保や要援護者の避難計画に実効性がないこと、広域避難先の多くは災害危険区域にあること、琵琶湖が汚染されれば関西1,400万人に甚大な影響が及ぶことなど、様々な指摘を真摯に受け止めず再稼働に同意した高浜町長に抗議し、あくまで再稼働を許さない近隣住民や広域避難先住民の不退転の決意をここに表明します。

そして、周辺住民の生命や暮らしに対し、また、伊根町の船宿(ふなやど)や南丹市の茅ぶき住宅群など、放射能汚染によって失われる重要歴史的建造物群をもつ市町や有数の世界遺産(申請中の天橋立を含む)を60キロ圏に持つ市町が、かけがえのない資産を喪失することに対して高浜町長はどのように責任を取るのか、取れるのか、公に説明するようあわせて求めます。

2015年12月3日

京都府下の30キロ圏市町住民有志
伊根町舞鶴市宮津市綾部市京丹波町南丹市福知山市京都市民有志)
避難計画を案ずる関西連絡会(広域避難先である関西一円の市民)

連絡先:原発なしで暮らしたい丹波の会(南丹市園部町船岡藁無)
グリーン・アクション(京都市左京区田中関田町22-75-103 TEL: 075-701-7223)
美浜の会(大阪市北区西天満4-3-3星光ビル3階 TEL:06-6367-6580 )