【福井新聞】もんじゅ廃炉求め敦賀で全国集会 事故から16年
もんじゅ廃炉求め敦賀で全国集会 事故から16年
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpowermonjuresume/31852.html
(2011年12月4日午前9時47分)
高速増殖炉「もんじゅ」(奥)に向かって廃炉にするよう訴える全国集会の参加者=3日、福井県敦賀市白木の白木海岸
1995年12月に起きた日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)のナトリウム漏れ事故から丸16年となるのを前に、原発反対県民会議などは3日、もんじゅの廃炉を求める全国集会を同市の白木海岸などで開いた。東京電力福島第1原発事故を受け「人々の意識は大きく変わり、脱原発が普通になった。もんじゅにこれ以上、国費の投入は許されない」との抗議文を同機構に提出した。
同会議、原子力資料情報室などでつくる実行委員会が主催。白木海岸での抗議集会には全国の反原発団体などから約1300人(主催者発表)が参加した。
原水爆禁止日本国民会議の藤本泰成事務局長が「今こそ脱原発の社会をつくろう」と呼び掛けた。参加者は「もんじゅを廃炉に追い込むぞ」などとシュプレヒコールを上げながら、もんじゅゲート前まで行進。同機構の木村正実管理課長に抗議文を手渡した。
同市のプラザ萬象では、福島第1原発3号機でのプルサーマル計画を白紙撤回した佐藤栄佐久前福島県知事をはじめ、元もんじゅ訴訟弁護団の海渡雄一弁護士、京都大原子炉実験所元講師の小林圭二さんが講演した。
「フクシマ原発の真実」と題して語った佐藤前知事は、原子力安全委員会や経済産業省原子力安全・保安院、地震学会などの体質を批判した上で「原子力帝国から民主主義の国に戻し、もんじゅが進まないようにしないといけない」と訴えた。
参加者は集会後、JR敦賀駅前までデモ行進を行った。
ナトリウム漏れ事故から8日で丸16年となるもんじゅをめぐっては、政府の提言型政策仕分けで存廃を含めて見直すべきと判定されたほか、細野豪志原発事故担当相も廃炉を含めて検討する考えを示している。