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【東京新聞 核心】「原発ゼロ」秒読み 関電、高まる不要論に危機感

東京新聞 核心】「原発ゼロ」秒読み 関電、高まる不要論に危機感

記事掲載元サイト:緑のTwitter
http://midori.ldblog.jp/archives/6728169.html
東京新聞サイト:http://www.tokyo-np.co.jp/article/kakushin/list/CK2012021802000036.html

2012年2月18日

関西電力高浜3号機の定期検査入りで、国内最多十四基の原発を抱える福井県の「原子の灯」が消える。九州、中国、四国の各電力会社の原発はすでに運転を停止しており、西日本の原発はすべて止まることになる。残る東京電力柏崎刈羽原発6号機と北海道電力の泊3号機も四月下旬までに定期検査に入り、「原発運転ゼロ」はいよいよ秒読み段階に入った。(安福晋一郎・帯田祥尚記者)

■不安
「このままだと、会社はあと半年しか持たない」。高浜原発が立地する高浜町で、原発の保守や点検、修理などを手掛ける下請け業者は頭を抱える。

昨年三月十一日の福島第一原発事故前から停止していた1号機を除き4号機、2号機の順で定検入りした高浜原発。再稼働のメドが立たない中、最後の3号機も止まることで、人口一万人余りの町に不安が広がる。

県内では電力会社やその下請けを含め八千人が常時、原発関連で働く。運転十三ヶ月以内に一度義務付けられている定検時には、配管や溶接など原発一基当たり二、三千人の作業員が加わる。

さらに運送業者や警備会社、作業員の宿泊施設など間接的な雇用を含めれば、原発関連の裾野は広く、経済効果も大きい。河瀬一治敦賀市長ら立地首長らは「原発地場産業」と言い、原発の全基停止に危機感を募らせている。

廃炉
政府は原発事故を受け、原発の寿命を「運転開始から四十年」とする新たな安全規制を打ち出した。これに照らせば、七〇年の大阪万博会場に電気を送った敦賀1号機と美浜1号機、さらに今年四十年を迎える美浜2号機の三基は再稼働どころか、そのまま廃炉になる可能性が高い。

また、高浜1号機など五基は三十年以上の「廃炉予備軍」。仮に再稼働しても、今後十年以内に県内の半数を超える原発が相次いで寿命を迎える。県内の原発立地町のある町議は「古い原発の再稼働に世論は納得するだろうか」と話す。

■悪夢
「三月にかけて厳しい需給状況が予想される」。関電の八木誠社長は十七日、東京都内で記者会見し、利用者に節電協力を呼びかけた。原発依存度が電力会社で最も高い関電。四期が動いていた昨年八月に対し今夏は「原発ゼロ」を覚悟しなければならない。

同社によると、電力需要のピークが二千七百八十四万キロワットだった昨夏と同じ条件で、休止した火力発電所をフル稼働させても供給が一〇%足りない計算。猛暑だった一昨年夏なら関西圏で二〇%近い電力不足に陥る。広報担当者は「(時間や場所などを事前に決めて電気を止める)計画停電をお願いすることもある」と危機感を煽る。

しかし、資源エネルギー庁の試算では、中部電力など電力各社が電気を融通し合えば、静岡県以西の電力供給は逆に百三十万キロワットの余裕がある。関電の本音は「原発ゼロで夏を乗り切れれば、原発不要論が高まる。それまでに一基でも動かしておきたいのだろう」(電力関係者)との見方が出ている。

大飯原発3、4号機の安全評価(ストレステスト)について、経済産業省原子力安全・保安院は「妥当」と判断。政府と福井県は四月にも再稼働に向けた協議を行う予定。しかし、地元は再稼働に消極的だ。電力業界の「悪夢」は刻々と近づいている。


毎日新聞原発:03年以降初、県内の原発全停止へ 高浜3号機が定期検査 /福井
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120218ddlk18040697000c.html

 関西電力高浜原発3号機(高浜町)が20日に定期検査に入り、県内の原発が全て停止する。県内の原発が現在の14基体制になった03年3月以降、全て停止するのは初めて。【安藤大介】

 関電や県によると、高浜3号は20日夕方ごろから出力を停止し、同日深夜に発電を終えて定期検査に入る。原子炉停止は21日未明の予定。定期検査では、海外の原発で配管のひび割れが起きたことから、配管の溶接部を交換したり、2次系配管2519本のうち1222本の肉厚検査をする。

 一方、関電は17日、高浜原発3号機で今月7日、運転員が非常時に蒸気発生器に給水する「タービン動補助給水ポンプ」を非常停止する際に使うレバーに誤って触り、同ポンプが停止したと発表した。

 作業員がレバーを戻し、復旧させたが、8分間、同ポンプが起動不能状態になった。現場では、同ポンプが正常に起動するかどうかの定例の試験を実施していた。関電は今後、運転員に注意喚起するとともに、レバーに接触防止カバーを設置する。

毎日新聞 2012年2月18日 地方版


【読売新聞】関電原発、20日深夜全停止…電力需給 当面は安定
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120218-OYO1T00151.htm?from=main1

 関西電力は17日、運転中の高浜原子力発電所3号機(福井県高浜町、出力87万キロ・ワット)の定期検査で、20日午後から原子炉を止める作業に入り、深夜に送電を停止すると発表した。関電の原発11基がすべて止まり、全基停止は、関電が11基体制になった1993年以降では初めてだ。これにより国内54基の原発のうち、稼働は東京電力柏崎刈羽原発6号機(新潟県)と北海道電力泊原発3号機(北海道)だけになる。

 定期検査は約4か月かかる見通し。東京電力福島第一原発事故を踏まえ、使用済み燃料プールに非常用電源を備えた監視カメラを新設するほか、1次冷却水を冷やす設備の配管を腐食しにくい素材に換える工事などを行う。

 一方、関電は来週の「週間でんき予報」(20〜24日)を発表した。高浜3号機の停止などにより、21日以降の供給力は、200万キロ・ワット程度減少し2591万〜2615万キロ・ワットで推移する見通しだ。電気の使用率が90%を超える「やや厳しい」となるのは24日のみで、その他の日は80%台の「安定的」で推移する見込みだ。

 需給に比較的余裕があるのは、来週の気温が平年並みとなるほか、企業や家庭で一定の節電効果が見込めるためだ。不況で企業の電力需要が減退している影響もある。

 ただ、気温が1度下がると、40万キロ・ワット需要が増えるといい、大型の火力発電所などの故障があれば需給は一気に逼迫
ひっぱく
する。関電は「節電効果と、比較的穏やかな気候で需要が抑えられそうだが、供給力が大幅に減り、厳しい状況が続く」として一段の節電を呼びかけている。

(2012年2月18日 読売新聞)


毎日新聞関西電力原発:高浜3号機定期検査で全11基運転停止
http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20120218k0000m040035000c.html

高浜原発3号機(手前)=福井県高浜町で、本社機から竹内紀臣撮影

 関西電力は17日、稼働中の高浜原子力発電所3号機(福井県高浜町、出力87万キロワット)が20日に定期検査入りし、保有する原発全11基(総出力977万キロワット)が運転停止すると発表した。東京電力がトラブル隠しで03年に全17基停止して以来の規模。関電は原発依存度が国内の電力会社で最も高く、原発の再稼働の見通しは立っていないものの、今冬の大規模停電などは避けられる見通し。関電は原発以外の電力を確保し、安定供給を図る。

 関電は20日午後11時ごろ、高浜原発3号機の発電を止め、21日未明に原子炉を停止する予定。原発全停止後は、火力発電所28基(同1450.7万キロワット)のフル稼働や他の電力会社などからの買電を増やすことで、供給力は2600万キロワット前後を確保する。企業や家庭による節電に一定の効果があり、この先は寒さが緩み、暖房などの電力需要が低下するため、3月末までの予想最大需要2559万キロワットを満たす見通し。

 関電の原発全停止は93年に11基体制になって以降初めて。米スリーマイル島原発事故が発生した79年、安全対策などのため4日間全停止(当時は6基体制)したが、発電量実績に占める原発の比率は約24%で、電力需給に影響はなかった。

 10年度の原発比率は51%にのぼる。ただ、関電は今冬、昨冬比10%以上の節電を要請。この間、大半の原発が停止したものの、電力供給力は需要に対し10%以上余力がある日がほとんどだった。

 関電は原発再稼働に向け、大飯原発3、4号機の安全評価(ストレステスト)を実施し、経済産業省原子力安全・保安院は「妥当」と判断を示した。しかし、再稼働に必要な地元自治体の同意や首相らによる政治判断の見通しは立っていない。

 東電福島第1原発事故後、全国の商業用原子炉54基のほとんどは停止している。福井県内の関電以外の3基は既に停止しており、全14基が停止する。高浜原発3号機以外で稼働中の東電柏崎刈羽原発6号機(新潟県柏崎市、出力135.6万キロワット)、北海道電力泊原発3号機(北海道泊村、同91.2万キロワット)も4月末までに定期検査入りすると、国内の原発すべてが停止することになる。【横山三加子】

毎日新聞 2012年2月17日 19時46分(最終更新 2月17日 20時30分)


産経新聞】関電社長、原発全停止で「節電協力をお願い」
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120217/biz12021718480025-n1.htm

2012.2.17 18:48

 関西電力は17日、高浜原発3号機(福井県高浜町、出力87万キロワット)が20日夜から定期検査入りし、21日未明に原子炉を停止すると発表した。

 関電は11基の原発保有するが、稼働はゼロとなる。八木誠社長は17日の会見で「厳しい(電力)需給が予想される。節電協力をお願いせざるをえない」と説明。他社への電力融通要請など、供給力確保に全力を挙げる姿勢を示した。

 関電が同日発表した、20−24日の最大電力需要予想は2370万キロワット。他社から融通が減少する24日の供給力は2591万キロワットに落ち込み、需要に占める使用率は91%となり「やや厳しい」状況を示す黄信号が点った。

 八木社長は、「3月にかけて、(電気需要が高まる)厳しい気候が予想される。広域的な停電はなんとしても避けたい」として、3月23日までの予定で実施中の10%の節電要請へのさらなる協力を求めた。