【福井新聞】若狭湾の活断層連動、否定できず 保安院聴取会で専門家指摘+【毎日新聞】福井・敦賀原発:保安院、耐震性再評価を要求へ 活断層長さ想定超えで
「産総研調査は6日、都内で開かれた保安院の専門家会議で詳細が紹介される予定だったが、見送られた。保安院は「産総研に調査を委託した文部科学省の了承が得られなかった」と説明した」って何なのでしょうか?
【福井新聞】敦賀原発、地震の揺れ再評価へ 敷地内断層問題で保安院指示
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/politics/33451.html
(2012年3月7日午前7時32分)
日本原子力発電敦賀原発(福井県敦賀市)で、敷地内を通る「浦底―柳ケ瀬山断層帯(浦底断層)」のため想定以上の地震が起きる可能性があると判明した問題で、経済産業省原子力安全・保安院は6日、新たな想定を基に地震の揺れを評価し直して報告するよう、日本原電などに求める方針を固めた。
浦底断層の調査は、産業技術総合研究所が実施。保安院は、調査内容に沿って地震を想定し、揺れが原発の建屋や機器に与える影響を評価するよう求める。断層の傾きなど、原発への影響が不利な条件も考慮させる。
浦底断層は、敦賀原発の原子炉建屋から約250メートル離れた敷地内を通っており、同原発の耐震安全性に深刻な影響が生じる可能性がある。
また周辺の美浜原発(関西電力)、高速増殖炉もんじゅ(日本原子力研究開発機構)の耐震安全性にも影響するため、保安院は計3事業者に影響評価を指示する方向。保安院は「産総研の調査結果を重く受け止めている。原電などには早急に対応してもらう」としている。
浦底断層について、日本原電などは「全長25キロで、マグニチュード7・2程度の地震を起こす可能性がある」と評価。産総研の今回調査では全長35キロ以上で、さらに南方の活断層と連動する可能性が高く、想定の2倍以上に当たるエネルギーの地震を起こす可能性があることが判明した。
産総研調査は6日、都内で開かれた保安院の専門家会議で詳細が紹介される予定だったが、見送られた。保安院は「産総研に調査を委託した文部科学省の了承が得られなかった」と説明した。
【福井新聞】若狭湾の活断層連動、否定できず 保安院聴取会で専門家指摘
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/politics/33452.html
(2012年3月7日午前7時44分)
経済産業省原子力安全・保安院は6日、地震・津波に関する意見聴取会を開き、若狭湾周辺の複数の活断層の連動の可能性について、新たに考慮する必要はないとした電力事業者の報告を審議。大半の活断層で連動を否定するにはデータが不足していると専門家は指摘し、12日に再度説明を求めることになった。
保安院は原発の耐震安全性評価(バックチェック)の一環として、連動の可能性を再検討するよう関西電力、日本原電、日本原子力研究開発機構に指示。3事業者は、新たな連動を考慮する必要はないとの結論をまとめていた。
意見聴取会で4人の委員は、熊川断層と大飯原発北方にある二つの断層の関係をめぐり「連続はしていないが、連動の可能性は否定できない」「示されたデータだけでは判断できない」などと指摘。13通りの組み合わせの大半に対して、妥当との評価はなかった。委員の杉山雄一産業技術総合研究所活断層・地震研究センター主幹研究員は「東日本大震災を目の当たりにして、可能性が完全に否定できないものは、考慮せざるを得ない」と話していた。
保安院は電力事業者に対し、データの追加提出や再調査の必要性、連動を考慮した対応への切り替えなど、再度説明を求めることにした。(長谷川靖)
【北海道新聞】敦賀原発敷地でM7・4 断層35キロ、従来は過小評価(03/06 10:32)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/355405.html
日本原子力発電敦賀原発1、2号機(福井県)の敷地を通る活断層「浦底―柳ケ瀬山断層帯」(浦底断層)は少なくとも全長35キロあり、マグニチュード(M)7・4程度と従来の想定の2倍以上に当たるエネルギーの地震を起こす可能性が高いことが5日、産業技術総合研究所の杉山雄一主幹研究員らの調査で分かった。
浦底断層の南部にある複数の断層が広域で連動する可能性もあり、杉山氏は「最悪の場合も考えないといけない」として、大規模な連動地震についても考慮すべきだとしている。
【毎日新聞】福井・敦賀原発:保安院、耐震性再評価を要求へ 活断層長さ想定超えで
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20120307ddm00204005700
日本原子力発電敦賀原発1、2号機(福井県敦賀市)の敷地を通る活断層「浦底−柳ケ瀬山断層帯(浦底断層)」の長さが従来想定を超える35キロ以上の可能性が高いとする産業技術総合研究所の調査結果を受け、経済産業省原子力安全・保安院は6日、同断層帯をより長く想定して耐震性を評価し直すよう、日本原電などに来週にも求める方針を固めた。
想定が35キロ以上になれば、地震規模はマグニチュード(M)7・4程度でエネルギーは従来の2倍以上になり、同原発で想定する最大の揺れ(基準地震動)が引き上げられる可能性が高い。保安院は12日にも専門家らを交えた意見聴取会に産総研の調査結果を諮る。了承を得られれば、日本原電と周辺に美浜原発がある関西電力、高速増殖原型炉もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構に対し、断層の評価見直しを指示する考えだ。
政府の地震調査委員会や日本原電は従来、連動する他の断層も含め、全長25キロでM7・2程度と評価していた。【岡田英】
毎日新聞 2012年3月7日 東京朝刊
【北海道新聞】断層判明、敦賀原発の揺れ再評価 安全・保安院が要求(03/06 18:39)
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/dogai/355599.html
福井県の日本原子力発電敦賀原発で、敷地内を通る「浦底―柳ケ瀬山断層帯(浦底断層)」のため想定以上の地震が起きる可能性があると判明した問題で、経済産業省原子力安全・保安院は6日、新たな想定を基に地震の揺れを評価し直して報告するよう、日本原電などに求める方針を固めた。
保安院は、調査内容に沿って地震を想定し、揺れが原発の建屋や機器に与える影響を評価するよう求める。断層の傾きなど、原発への影響が不利な条件も考慮させる。
浦底断層は、敦賀原発の原子炉建屋から約250メートル離れた敷地内を通っており、同原発の耐震安全性に深刻な影響が生じる可能性がある。
【NHK】敦賀原発近くの活断層 再評価を
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120306/t10013531811000.html
3月6日 23時2分
福井県にある日本原子力発電の敦賀原子力発電所の近くを通る活断層について、国の原子力安全・保安院は、6日に開いた会議で、専門家から、活断層の規模が大きくなる可能性があるという指摘を受け、日本原子力発電に対し、この活断層の再評価を求めることにしています。
敦賀原発の耐震安全性について、日本原子力発電は、原発の敷地近くを通る「浦底断層」と呼ばれる活断層について、南側にある複数の断層と連動することを考慮したうえで、およそ25キロの長さがあると評価していました。
これについて、6日に原子力安全・保安院が開いた専門家会議で、独立行政法人の産業技術総合研究所の杉山雄一主幹研究員が、「浦底断層」の北側にある複数の活断層が、同時に動く可能性があるとして、「これまでの評価は甘い」と指摘しました。
杉山主幹研究員の調査では、「浦底断層」の長さは、北側にある活断層と連動した場合、これまでより10キロ長いおよそ35キロになるということです。
このため、原子力安全・保安院は、「浦底断層」の規模がこれまでの評価より大きくなる可能性もあるとして、日本原子力発電に再評価を求めることにしています。
再評価の結果によっては、敦賀原発の耐震性を評価する基準の地震動が大きくなる可能性もあり、その場合、再稼働の判断の前提とされるストレステストの結果に影響が出ることも予想されます。