【京都新聞】再生エネルギーの可能性探る 舞鶴で講演会（日本環境学会会長の和田武さんが講演）

再生エネルギーの可能性探る　舞鶴で講演会
http://kyoto-np.co.jp/politics/article/20111128000015

市民が中心となり再生可能エネルギーの活用を目指す大切さを説く和田さん（舞鶴市南田辺・市西総合会館）

　東日本大震災を受け原発を見直す動きが高まる中、日本環境学会会長の和田武さん（７０）が２７日、京都府舞鶴市南田辺の市西総合会館で、市民約３００人を前に「原発ゼロ・再生可能エネルギーの可能性」と題し講演した。

　府北部の労働組合などでつくる実行委が主催。和田さんは元立命館大教授で、現在は自然エネルギー市民の会（大阪市）代表として原子力や化石燃料に頼らないまちづくりを全国で提言している。

　和田さんは、２０年前に比べ西欧や北米で原発が減った一方、「日本と韓国で原発が増えた」と指摘。福島の事故を例に放射能汚染の危険性を示して、日本が再生可能エネルギーの活用で遅れている現状を示した。

　風力や太陽光の発電設備を自力で設置した住民の負担を、電気料金を上げて社会全体でまかなっているドイツで近年、再生可能エネルギーの普及が進んだことを紹介。「府北部は海洋エネルギーや風など資源が豊富。市民が主体者という意識で取り組むことが重要」と結んだ。