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【愛媛新聞・社説】「伊方原発、全基停止―「3・11前」には想像もできなかった日が、やってきた」「全国の商業用原発54基のうち、残る稼働中は5基となり、すべてが4月中にも停止する見込み。日本中の原発が沈黙する日が刻一刻と迫っている」「「原発のない社会」が期せずして実現する今こそ、ただ国の判断を待つのでなく、主体的に判断し、自ら未来を選び取る覚悟が問われている」

伊方原発、全基停止―「3・11前」には想像もできなかった日が、やってきた 」

「3基同時停止は初めて。全国の商業用原発54基のうち、残る稼働中は5基となり、すべてが4月中にも停止する見込み。日本中の原発が沈黙する日が刻一刻と迫っている」

「目先の利便性、経済性を優先し、不安を抱えながら原発に依存する社会は本当に正しいのか。私たちはそんな社会を本当に望んでいるのか―。「原発のない社会」が期せずして実現する今こそ、ただ国の判断を待つのでなく、主体的に判断し、自ら未来を選び取る覚悟が問われている」



愛媛新聞・特集社説 2012年01月15日(日)
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201201157660.html

伊方原発 全基停止 立ち止まり未来考える契機に

 伊方原発、全基停止―「3・11前」には想像もできなかった日が、やってきた。

 四国電力は13日深夜、伊方原発伊方町)3基のうち唯一稼働中だった2号機の送電を止め、定期検査に入った。

 3基同時停止は初めて。全国の商業用原発54基のうち、残る稼働中は5基となり、すべてが4月中にも停止する見込み。日本中の原発が沈黙する日が刻一刻と迫っている。

 半世紀にわたって強力に推進されてきた国策の原発事業の、一大転換点である。

 東京電力福島第1原発事故で、「これまでの安全」への信頼は無残に裏切られた。

 古里という過去も、被災者の現在も、子どもの未来も奪われ、真の収束まで何十年、何百年かかるか分からない。そんな事態を引き起こした全容の解明はもちろん、「次」を確実に防げる手だても判然としないまま、応急の安全策や「再稼働条件づくり」に追われ、それでも全国で原発が動き続けていたことが、思えば恐ろしく、不思議だった。

 さまざまな社会的影響の大きさを鑑みても、ここはいったん立ち止まり、一人一人が暮らしを、未来を、真摯(しんし)に見つめ直す契機とせねばならない。そして、もはや押しとどめようのない「脱原発」の流れを加速し、一歩を踏み出す英知と決断を求めたい。

 四電側は、早期の再稼働を目指す姿勢を崩していない。しかし、ストレステスト(耐性評価)の審査終了など事務的な要件が整ったとしても、また新しい安全基準が設けられ、四電はじめ電力会社がそれをクリアしたとしても、それだけで立地県として、県民として、再稼働を容認できるわけではもちろんない。

 新たに見直された運転「40年規制」に照らせば、1977年運転開始の伊方1号機をはじめ、四国の原発は早晩、廃炉を視野に入れた計画の再構築を迫られるだろう。延命や再稼働の模索より前に、あるいは並行して具体的な進路を示さなければ、県民の理解と納得は到底得られない。

 まして、電力不足を盾に、再稼働ありきの結論を導くことはあってはならない。

 四電は「綱渡り」を強調するが、昨夏の「節電の夏」、そして現にこの冬も、火力発電所の運転再開などの対策もあって乗り切れそうな情勢。今後もし、本当に不足が見込まれるのなら、そのときは企業や住民が、より自覚的に節電に取り組む番である。

 目先の利便性、経済性を優先し、不安を抱えながら原発に依存する社会は本当に正しいのか。私たちはそんな社会を本当に望んでいるのか―。「原発のない社会」が期せずして実現する今こそ、ただ国の判断を待つのでなく、主体的に判断し、自ら未来を選び取る覚悟が問われている。



愛媛新聞伊方原発2号機の送電停止、四国電力 初の全3基停止に
http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20120114/news20120114663.html

 四国電力は13日午後11時50分、伊方原発伊方町)で唯一運転していた2号機の送電を停止し、定期検査を始めた。東京電力福島第1原発事故の影響を受け1、3号機は定期検査入りしたままで、3基すべてが停止した。全基停止は3号機が運転を始めた1994年以降初めて。今後電力使用量が冬場のピークを迎えることから、四電は需給の逼迫(ひっぱく)を懸念するが、数値目標を設定した節電要請はしないことを決めている。


テレビ朝日四国電力伊方原発が全停止 稼働は全国で5基に(01/14 11:56)
http://news.tv-asahi.co.jp/news/web/html/220114018.html

 愛媛県伊方原発で唯一運転していた2号機が定期検査のため、送電を停止しました。これによって、全国に54基ある原発のうち稼働しているのは5基になりました。

 伊方町にある四国電力伊方原発2号機は、13日午後11時50分に送電を停止しました。今回の定期検査では、核燃料を交換するほか、福島第一原発の事故を踏まえて、緊急時に安全を確保する重要機器の特別点検も実施します。伊方原発では、定期検査を終えた1号機と3号機の再稼働もめどが立たず、3基すべてが停止するのは3号機が運転を始めた1994年以降、初めてです。

 国内には原発が54基ありますが、今回の停止によって稼働しているのは北海道の泊原発3号機など5基です。現在、止まっている原発が再稼働しなければ、4月に国内すべての原発が停止することになります。