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【県市議長会 異例の否決 敦賀原発 再稼働要請案】福井県市会議長会で原発堅持議案否決 敦賀の提案に異論相次ぐ

「池尾正彦・小浜市議会議長は「原発の安全は何も確認されていない。将来の子どもや孫たちを守るべきだ」と主張した。高田義紀・鯖江市議会副議長は「自分勝手も甚だしい。県民感情から理解できない」と述べ、嵐等・越前市議会議長も「安全が確認できると証明してほしい」と声を荒らげた。」

小浜市の池尾正彦議長は「福島の事故でまだ周辺の人が帰れない状況を忘れてはならない」と述べ、越前市の嵐等議長は「原発が安全だと敦賀市が証明してほしい」と詰め寄った。鯖江市の高田義紀副議長も「自分勝手甚だしい。(運転40年超の)敦賀1号機の再稼働は疑問」と厳しい意見を投げかけた。」

敦賀市議会の提案に対し、他の出席者から「国の方針が決まっていない状況で再稼働を進めるのは時期尚早」「原発の安全性がどこまで確認されているか分からない」などの意見が出て、議論は紛糾。採決で否決された。」


【読売新聞】県市議長会 異例の否決 敦賀原発 再稼働要請案
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukui/news/20120206-OYT8T01129.htm


原子力政策を進める議案への理解を求める敦賀市議会の北條副議長(坂井市で)

 県内9市議会の議長、副議長でつくる県市議会議長会(会長=加藤貞信・福井市議会議長)の定期総会が6日、坂井市のホテルで開かれた。敦賀市議会が提出した敦賀原発の再稼働などを政府に求める議案を巡って紛糾し、中断を挟んで採決した結果、この議案は否決された。否決は異例といい、再稼働を巡る各地域の考えのずれが浮き彫りになった。

 敦賀市議会が提出したのは▽敦賀原発1、2号機の再稼働と、3、4号機の増設計画を着実に進めることを政府に求める▽高速増殖炉もんじゅ」(敦賀市白木)での研究継続を政府に求める――内容の議案だった。北條正・副議長が「市民は生活のほとんどの部分を原発に依存している。このままでは将来への不安がある」と理解を求めた。

 これに対し、池尾正彦・小浜市議会議長は「原発の安全は何も確認されていない。将来の子どもや孫たちを守るべきだ」と主張した。高田義紀・鯖江市議会副議長は「自分勝手も甚だしい。県民感情から理解できない」と述べ、嵐等・越前市議会議長も「安全が確認できると証明してほしい」と声を荒らげた。

 「国の方針が定まらない中、判断の分かれる事項を取り扱うべきではない」と、敦賀市議会に取り下げを求める声も上がったが、「応じられない」となり、賛成を求める採決に入った。大野市議会は議長、副議長ともに退出し、賛成は敦賀、あわら両市議会のみで、否決された。向山信博・あわら市議会議長は「原発立地地域の意向を尊重すべきだ」と賛成理由を語った。

 これ以外に、新年度予算案と北陸新幹線の早期整備など各市議会が提出した21議案を審議した。議案は加藤会長が内容を総合してまとめ、4月下旬に北信越市議会議長会に提出する。

(2012年2月7日 読売新聞)


福井新聞】県市会議長会で原発堅持議案否決 敦賀の提案に異論相次ぐ
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/politics/32927.html

(2012年2月6日午後8時38分)


敦賀市会から出された原子力政策堅持を求める議案を否決した県市議会議長会総会=6日、福井県坂井市の三国観光ホテル

 福井県市議会議長会の2月定期総会が6日、坂井市三国町のホテルで開かれた。国への要望事項として敦賀市会は高速増殖炉もんじゅ」の研究継続や日本原電敦賀原発3、4号機増設など原子力政策の堅持を求める議案を提出したが、異論が相次ぎ、採決の結果否決された。

 同議長会は8月の定期総会でも、小浜、越前両市会がそれぞれ提出した「脱原発」を求める内容の議案を否決している。

 県内9市の正副議長18人が出席。各市からの提出議案を審議した。

 敦賀市会は昨年12月、もんじゅの研究継続や敦賀3、4号機の本格着工などを求める意見書を賛成多数で採択している。この日は、高い安全・安心の確保を最優先とした上で▽敦賀原発1、2号機の再稼働▽敦賀3、4号機の本格着工▽もんじゅの研究継続―を盛り込んだ議案を提出した。

 これに対し、昨年「脱原発」の意見書を可決している小浜市会から「議案の中にも多くの市民が不安と疑問を感じているとあるが、どう受け止めているか」との質問が出た。敦賀市会側は「事故に対する不安のほかに将来に対する不安もある。安全が確認されるのなら、ものを言っていかなければ」と述べ、立地地域の在り方を国でも考えてもらいたいとした。

 他の市会からも「県民の感情を考えたら疑問を感じてしまう」などの意見が出た。

 また、提出議案の議決結果は議長会全体の意思とみなされる点から「各議会が拘束されてしまう」「意見を二分する議案はなじまない」との意見も出て、議論は紛糾した。

 このため、一括採決する他の議案とは分離して採決。賛成したのは敦賀、あわら両市会のそれぞれ2人だけで、否決された。あわら市会は会合後「積極的賛成ではないが、各市の要望として出されたものは尊重したい」と説明した。

 否決を受け敦賀市会の堂前一幸議長は記者団に「立地地域の議員は勉強を重ねた上で地元として大事なこととして判断した。もう少し理解してもらいたかったが、非常に残念だ」と語った。

 会合ではほかに、北陸新幹線若狭ルート整備や、国の出先機関原則廃止に関する21議案が提出された。4項目に絞り、4月に金沢市で開かれる北信越市議会議長会の定期総会に提出する。


毎日新聞敦賀原発:県市議会議長会、再稼働推進議案を否決「時期尚早」 /福井
http://mainichi.jp/area/fukui/news/20120207ddlk18040643000c.html

 県市議会議長会が6日、坂井市内で開かれ、敦賀市議会が提出した敦賀原発の再稼働手続きと新規着工の推進、高速増殖原型炉「もんじゅ」の存続などを求めた議案が賛成少数で否決された。

 敦賀市議会の提案に対し、他の出席者から「国の方針が決まっていない状況で再稼働を進めるのは時期尚早」「原発の安全性がどこまで確認されているか分からない」などの意見が出て、議論は紛糾。採決で否決された。

 同議案で敦賀市議会は、「これまで協力、推進してきた立地地域の経済、雇用、さらに市民生活に十分配慮した原子力政策の堅持が基本」などと主張していた。

 同会では昨年8月、越前、小浜両市議会が提案した「原発からの脱却」を求める議案も否決されており、原発関連議案を巡る議論の紛糾が続いている。【安藤大介】

毎日新聞 2012年2月7日 地方版


朝日新聞】県市議長会、敦賀市案を否決
http://mytown.asahi.com/fukui/news.php?k_id=19000001202070001

2012年02月07日


各市から反論が相次いだ敦賀市の議案の取り扱いについて話し合う、総会議長や事務局の担当者=坂井市三国町の三国観光ホテル

 6日に坂井市で開かれた県市議会議長会の定期総会で、市議会間の原発への意識の相違が鮮明になった。議長会の来年度予算を含めた23議案中、敦賀市が出した「原子力政策の堅持」の1議案のみが否決された。福島第一原発の事故原因も解明されていない中、多くの市議会が原発への不信感をあらわにした。

 総会は予定を1時間オーバーし、午後6時に終わった。敦賀市の議案の取り扱いについて話し合うため、急きょ休憩時間をもうけ、総会議長や事務方が集まる場面もあった。

 敦賀市が提出したのは(1)敦賀原発1、2号機の再稼働(2)敦賀3、4号機の本格着工(3)高速増殖原型炉もんじゅの研究継続、の3点を国会や関係省庁に強く要望する議案。文面が読み上げられると、他市の議長、副議長らが次々と挙手した。

 小浜市の池尾正彦議長は「福島の事故でまだ周辺の人が帰れない状況を忘れてはならない」と述べ、越前市の嵐等議長は「原発が安全だと敦賀市が証明してほしい」と詰め寄った。鯖江市の高田義紀副議長も「自分勝手甚だしい。(運転40年超の)敦賀1号機の再稼働は疑問」と厳しい意見を投げかけた。

 勝山市は「原発の安全確認ができない中で、(議決は)時期尚早。敦賀市に議案を取り下げてもらいたい」と、折衷案を出したが敦賀市は応じなかった。敦賀市の堂前一幸議長は総会後、「否決は大変残念」と話した。(山田理恵)